北欧のあかり展/日本橋高島屋

「住まいの性能」のこと
隊長IKEDA隊長

皆さん、こんにちは!IKEDA隊長です。

先日、日本橋高島屋で開催中の 「北欧のあかりとデザイン」展 に行ってきました!。北欧の照明文化がどのように暮らしの中に溶け込んでいるのかを感じることができ、とてもワクワクする展示でした!

特に印象的だったのは、北欧の人々が「あかり」に対して持つ考え方が、日本の住まいにも活かせる点です。展示で特に印象的だたのが8つの照明のあり方が紹介されており、その一つ一つが心地よい空間づくりのヒントになっていました。

隊長も自宅の食卓ペンダントは、ポール・ヘニングセンのPH5です!。
断面構造も展示されていて、あかりの照らし方、反射の仕方の奥深さを再発見しました。

SNS公開もOKと展示内部に記載がありましたので、備忘録も含めコラムで書いておきますね。

1. 暗さを良しとして受け入れる

日本では「明るさ=快適」という考えが一般的で一つの部屋の天井に一つの照明を設置しがちですが、北欧では天井に照明を付けず、「暗さ」も住空間の一部として楽しむ文化があります。間接照明を活用し、心地よい陰影を生かした空間作りが印象的。柔らかい光が空間を包み込むことで、落ち着きのある雰囲気が生まれますね。

2. 暖かみのある色のあかりを好む

北欧の照明は、寒い冬を心地よく過ごすために、オレンジや黄色の暖色系の光が好まれます。展示では、木製家具や自然素材と組み合わせた暖かみのある空間が再現されていました。やわらかな灯りが部屋全体を包み込み、まさに「くつろぎの時間」を演出していました。

3. あかりは低い位置に置く

日本では天井照明を中心にした明るい空間が一般的ですが、北欧ではペンダントライトを低い位置に設置し、あかりを生活の中心にするスタイルが主流。食卓の上に吊るされた照明が、食事の時間をより豊かにする様子が印象的。ペンダントライトと机上の間隔を60センチとするは大きな学びです。

4. 必要なところにはしっかりと明るさを

全体を均一に明るくするのではなく、必要な場所にしっかり光を当てるという考え方も学びました。例えば、キッチンの作業スペースにはピンポイントで照明を設置し、手元を明るくすることで作業がしやすくなります。このような実用的な光の使い方は、日本の住宅にも取り入れたいアイデアです。

5. 眩しさを避け、緩やかなグラデーションを

北欧の照明デザインの特徴の一つに、光の「グラデーション」を大切にする点があります。照明を直接目に入れないように設計し、壁や天井を反射させながら、柔らかく広がる光を作り出します。今回の展示でも、光と影のバランスを取ることで生まれる落ち着いた雰囲気がとても美しかったです。

6. 窓辺のあかりで景色との調和を楽しむ

北欧では、窓辺に照明を配置することで、屋外の景色との一体感を生み出す工夫がされています。外の風景が室内のインテリアの一部となるような、穏やかでリラックスできる空間が演出されていました。これは、都市部らしさの中で採り入れられそうなアイデアでもありました。

7. 屋外にあかりを灯し、暮らしの一部に

北欧では、屋外のあかりも生活の一部として考えられています。玄関先や庭に温かみのある光を灯し、夜でもリラックスできる空間を作る工夫がされています。これは日本の戸建て住宅でも応用できそうな点で、外構の照明計画を見直す良いヒントになりました。室内部だけでなく、外部の明かり方を大事にしなければです。

8. キャンドルとともに暮らす

照明器具だけでなく、キャンドルを日常的、積極的に使うのも北欧の暮らしの特徴です。展示では、キャンドルの揺れる炎が空間に与える温かみが表現されていました。電気照明とは違う「火のあかり」の魅力を改めて実感しました。

「北欧のあかりとデザイン」展では、ただ明るさを追求するのではなく、「暮らしを豊かにするあかりの使い方」について考えさせられました。そして、北欧の暮らしの根底にある「ヒュッゲ」という価値観が、あかりをデザインする上でとても大切な要素であることを実感しました。
照明一つで、空間の雰囲気が大きく変わることを改めて学び、日本の住まいにも活かせるポイントがたくさんありました。いや、いつ見ても、アアルトのペンダントライト(↑写真)はいいですね。*現在計画中の住宅にも設置予定

この展示を通じて、住宅設計における「あかりのデザイン」の大切さを改めて考えさせられました。北欧のあかり文化に興味がある方は、ぜひ会期中に足を運んでみてはいかがでしょうか。「あかり」について見つめる、気がつける良い機会になると思います。

隊長

2025年3月5日(水)→24日(月) 日本橋高島屋S.C. 本館8階ホール
ご入場時間:午前10時30分〜午後7時(午後7時30分閉場)
※最終日3月24日(月)は午後5時30分まで(午後6時閉場)
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