部分断熱リフォーム「ぶぶだん」の考察
皆さん、こんにちは!IKEDA隊長です。
3月8日(土)〜9日(日)@西東京市にて断熱リフォームの効果を体感していただく「ぶぶだん(部分断熱リフォーム)体感会」を開催しました。冬場の寒さや夏の暑さにお悩みの方々に、部分断熱改修の効果を実際に感じてもらう機会となりました。速報レベルですが、初日の8日は極寒でしたので、その時の気温、室温状況からの考察をコラムでご報告しますね。
今回の断熱改修のポイント

今回断熱改修を施したのは、以下の2部屋です。
1階リビング
・既存の和室をリビングにリフォームし、一体化
・床下断熱と一部壁断熱補強を実施
・窓には内窓を設置
2階洋室(6帖)
・2部屋あるうちの1部屋のみ断熱改修し(東側洋室のみ)、改修していない部屋と比較できるように
・壁断熱と天井断熱を実施
・窓には内窓を設置
断熱改修後の効果
1階リビングでは、エアコン1台(25度設定)を設置し、実際に表面温度測定を行いました。
・西側の壁の表面温度は22.6度
・東側の壁の表面温度は24.6度
一般的に、断熱性能が低い壁は外気の影響を受けやすく、冬は冷え込み、夏は熱を持ちやすくなります。しかし、今回の改修によって壁の表面温度が安定し、快適な空間となることが分かります。
リビングは


北側玄関は断熱改修なし・・寒・・・・


一方で、断熱改修をしていない玄関(北側)の壁の表面温度はわずか9.4度・・・・極寒・・。
この日の外気温は5度程度で夜には雪混じりの天候だったため、ほぼ外気温と変わらないほど冷えていることがわかります。玄関の断熱を行わなかったことで、家の中でも寒暖差が大きくなることが実感できました。
ちなみに内窓の外と内側の温度は・・・・

また、リビング東側の内窓では、内外の温度差が大きく現れました。
・内窓の外側の温度は10.9度
・内窓の内側の温度は25度台
このように、内窓を設置したことで、外気の冷たさを室内に伝えにくくなり、室内の暖かさをしっかりと保持できていることが分かります。さらに、床の断熱や壁の補強と併せて施工したことで、内窓単体よりもその効果が一層高まっていることが確認できました。
2階の温度は・・・・
2階洋室は、エアコン25度設定で稼働させた状態で、断熱改修した部屋と未改修の部屋の違いを測定。
・東側(断熱改修+内窓設置)の窓温度は25.4度
・西側(未改修・内窓なし)の窓温度は16.0度
東側は、エアコンの熱をしっかりキープしているのに対し、西側は窓から温度は上がりつつも、室温以下が続き熱が逃げてしまっているのが明らかです。壁の表面温度も同様に、断熱改修した部屋の方が高い温度を維持していました。窓の断熱がいかに重要か、また、壁や天井といった他の部分との組み合わせが効果を高めることがよく分かる結果となりました。


体感会来場者の声
・エアコン1台でここまで暖かさが違うのは驚き
・壁の表面温度を測ってみると、こんなに違うんですね
・部分的や一部屋だけの断熱改修でも、これだけ快適になるなら考えたい他
改修した部屋にいると、断熱性能の違いがはっきりと分かるため、参加者の皆様にも納得していただけました。
まとめ
最近、窓に内窓を設置したのに、全然暖かくならないという相談を多くいただきます。これは、窓だけを断熱しても、壁や天井、床の断熱が不十分だったり、家全体の気密性が上がっていないことが原因です。断熱は「1カ所だけすれば良い」というものではなく、効果を最大限に発揮するには、適切な部位の断熱改修が重要です。
そのポイントを抑えながら、大掛かりな工事をせずに断熱性能を向上させるのが、部分断熱改修「ぶぶだん」。これは、新築や既存住宅リノベーションで培ってきた建築技術を活かしながら、部分的に効率よく断熱改修を行う手法でもあります。「ぶぶだん」を取り入れることで、コストを抑えつつ、より快適な住まいを実現できます。
また、今回の温度測定は、2025年3月8日(土)10:00頃時点、雪が降るような寒い日に行いました。この厳しい気象条件の中でも、部分断熱改修の効果がしっかりと発揮されることを確認できたのは大きな成果です。今回の結果については、今後コラムでも詳しくご紹介していきますし、今回の測定も資料としてまとめていきたいと思います。いずれにしても、暑さ寒さは既存の住宅でも一定の効果がえられることはシュミレーションでも理解していましたが、何よりそれ以上に体感温度に納得感があっとのは、私達にとっても大きな学びでした。モデルハウス「ふじまちテラス」でも実感していましたが、古い家だから無理・・・ではなく、その可能性を模索することも大事であると思いますので、住まいの暑い寒いにお悩みの方は。まずは気兼ねなく相談頂ければです。
隊長