川越で既存建物利用の学びを
皆さん、こんにちは!IKEDA隊長です。
最近は、既存住宅のリノベーションの問いかけも多くありますが、既存住宅ほど利活用の巾があり、また住宅だけでなく、商業的利用や店舗的住空間との兼ね合いも増えつつあります。なので常に建築デザインやアイディア、発想、イノベーションを生むためにも街歩きや建物探訪は欠かせません。そして今回は、川越の古き町並みを訪ねて~歴史とモダンが融合する街並みを歩く隊長!~としてコラムを書きたいと思います。
先日、埼玉県川越の歴史的な町並みを見学してきました。川越は江戸の風情を残しつつ、新たな形でその魅力を活かした建築や空間が広がる街です。今回は特に「コエドテラス」と「スターバックス川越鐘つき通り店」の建物や空間をじっくりと見て回り、学びの多い時間を過ごしました。
りそな銀行跡を利用した「コエドテラス」
まず訪れたのは「コエドテラス」。ここはかつてりそな銀行の建物だったものをリノベーションし、新たな商業施設として生まれ変わった場所です。外観にはかつての銀行建築の重厚感が残されており、歴史を感じるデザインが街並みに溶け込んでいました。一方で内部は明るく開放的で、現代的な要素を取り入れた心地よい空間が広がっています。
建物内には地域の特産品を扱うショップやカフェが並び、それぞれが趣向を凝らしたインテリアで訪れる人々を楽しませてくれます。古い建物の魅力を最大限活かしつつ、新たな息吹を吹き込むリノベーションの手法には多くの学びがありました。頭取の部屋はそのままに。頭取気分で座ってきました・・・笑
スターバックス川越鐘つき通り店〜歴史的景観との調和〜
次に訪れたのは「スターバック川越鐘つき通り店」。ここは川越の蔵造りの街並みに溶け込むように設計された、非常にユニークな店舗です。外観は伝統的な和風のデザインを取り入れており、一見するとスターバックスとは思えない佇まいです。それでいて、スターバックスらしいモダンな要素が随所に施されており、新旧の調和が見事に実現されています。
店内に足を踏み入れると、しつらえにも特別な配慮が感じられました。空間的には庭を感じられる要素を取り込みつつ、壁面には戸襖などが飾られていて、スターバックスでありつつ、街の歴史を感じられる店舗デザインやその設えかたには大きな学びがありました。また、細部にわたるデザインから光の陰影を生み出す空間は◎ですね。でも、古き良きに見えますが、この建物は新築だそうです。また、この店舗は川越市とスターバックスが共同で取り組んだプロジェクトで、地元の景観を守りつつブランドを展開されたとかです。
学びの多い見学を川越
今回の見学では、川越という歴史ある街が持つ「時間の積層」が、どのようにして現代に活かされているのかを実感しました。コエドテラスもスターバックス川越も、既存建物、新築時の街の溶け込み方などを理解し、それを次の世代へ繋ぐ工夫が施されていました。
古き良きものを活かしながら新たな価値を創造する姿勢は、私たちが建築に携わる者にとっても重要な視点。建物や空間が人々に与える影響を再認識するとともに、今後の仕事に活かしたい学びをたくさん得ることができた気がします。
川越の町並みは、まさに「歴史とモダンの融合」を感じさせてくれる貴重な場所です。機会があればぜひ再訪し、さらに深くこの街の魅力を探求したいと思います。引き続き、建築や空間を通じて、地域の歴史や文化を大切にする視点を大事にしてし、今後の設計、施工技術に活かして行きたいと思います。
隊長