「高断熱・高度省エネ」アパート性能が求められる時代に
賃貸住宅(アパート等)は寒い暑い?・・・・・
いきなり、気難しグラフ画像から始まるコラムですが、この図は、日本国内の住宅の総数から現在レベルの断熱性能を満たした住宅の割合を示した図です。断熱の基準は平成11年に制定されたものが平成28年の基準にも適用されていますが、グラフの中(青部分)で5%しか、現行基準に適合していないと言うことが分かります。詳しくは以前コラム「5%の事実」をご覧ください。
で、賃貸住宅も同様で、断熱性能が劣る住戸が数多く存在しているということになります。
故に、賃貸住宅は特に冬は寒く、夏は暑い!。これは、断熱の性能が高くないからなんですね。
でも、賃貸住宅だから仕方がないと納得されている方も多いかもしれませんが、寒い暑いで体こわしてしまったら大変です。また、賃貸人の方は、立地や賃料で当然選ばれると思いますが、後々の光熱費にも影響することを改めて知っておいて欲しいと思います。
前回のコラム「耐震等級3 アパート性能が求められる時代に」でも書きましたが、近年持ち家住宅の性能は高性能化しています。故に高性能な住宅で育ってこられたお子様も多いことと存じます。東京に上京して、賃貸住宅を借りたら実家より寒い!なんて言うこともよく耳にするようになりました。
その位賃貸住宅の、断熱性能が高くなかったことが要因だと思われますし、賃貸住宅を性能で選定してきていない、いえ、性能を見える化した賃貸住宅がないのが現状なんですね。
見える化していなかった「おかにわ建設」・・笑
おかにわ建設でも、数多くのアパートを建築してきました。近年でも、地元西東京市他、地域の地主様からの依頼で手掛けることも多くあります。
ご存知の通り、おかにわ建設は住宅を主に設計・建築を手掛けておりますが、「長期優良住宅」等の性能の高い住宅や、品質等への拘りで多くのご依頼を頂いております。
同様にアパートもでも新築住宅とほぼ同等のレベルで建築をしてきましたが、その性能を「見える化」していないことに今更気が付きました。
この10年位ですと、耐震等級2以上(長期優良住宅性能)断熱性能等級4(平成28年ど基準相当:R2年時点)でアパートも建築してきました。(耐震性能は近年等級3相当に)が、これらを表示せずしていなかったのですね・・。でも、賃貸人の人は陰ながら安心安全、暑い寒いが緩和されていることと思います。
この度、発表させていただいた「高性能賃貸住宅 ロエミ」はこれらを改めて表示(自己評価と一部認証)をして賃貸化していく、より良い住生活を地域に提供していくことを主に考案したものです。
たまたまですが、現在お話している方が弊社で建築した賃貸住宅に住まわれているそうで、「実家より温かい!」とのコメントを頂きました。感覚的なもではありますが、「実家より温かい」と感じられたことで、住宅の性能差ということにも気が付かれたことと思います。そう、住宅だけでなく、賃貸住宅も性能が重要だと言うことです。
アパートも高断熱高気密・高度省エネ化へ
近年、おかにわ建設で建築してきた賃貸住宅は高断熱高密住宅です。そして、これから手掛ける賃貸住宅は高性能賃貸住宅、特にecoに力を入れたeco賃貸住宅です。これを「ロエミ」というシリーズでスタートしました。この「ロエミ」は、東京都が定める「ゼロエミッション東京戦略」に基づく「東京ゼロエミ住宅」の認証、または準拠した断熱、省エネ性能を持ち合わせていますし、今後この性能レベルの住宅が重要と弊社では考えております。
少しマクロな視点でみると
世界的な気候変動から、世界を代表する都市、東京は2050年にゼロ炭素を目指しています。その上でもビルだけでなく、エネルギー消費の多い住宅や賃貸住宅の高断熱化や省エネ化は必須です。暑い寒いの居住者のすも心地も当然ありますが、社会的に取り組まなければならないミッションもあるのだと言うことも併せて知って頂ければ幸いです。特にこの気候変動・・・・・昨今の超大型台風等はこの気候変動からくるものです。温暖化防止の観点からも住宅のエネルギー消費を減らすべく高断熱化、高度省エネ化は必須で、特に遅れている賃貸住宅の性能向上は急務です。
高性能住宅「ロエミ」の断熱省エネ性能って?
具体的に「ロエミ」の断熱性や省エネ性を一部ご紹介すると
◯壁や屋根の断熱材が厚い。→これは新築住宅を手掛けている性能をそのままに採用しているからです。
◯窓の性能が高い。→窓もアルミサッシにペアガラス!
・・・・いえいえ、ロエミはアルミ樹脂複合サッシを採用しアルミペアガラスの1.5〜2倍近くの断熱性能を向上
◯設備性能も高効率なものに。→照明器具はLED証明を、水栓はエコ水栓を採用したりしています。
◯エアコンまで→エアコンはついていれば良い訳ではなくて、性能が重要!。
ということでロエミは4☆以上のエアコンが最初から取り付いているんです。(主たる居室のみ)
細々したことですが、主に以上の仕様を高性能化することで住宅の断熱性能や省エネ性能は格段に向上します。
当然、オーナー様のコスト負担にはなりますが、この「付加価値」が入居率にも影響してきますし、長きに渡り所有する資産です。一歩だけでなく、2歩先を行くような賃貸住宅を建築する事をおすすめしますし、賃貸人の方は、これからの賃貸住宅は性能で選ぶ時代に入りますから。何故かというと
今後は光熱費を表示する制度も検討中(R2 9月現在)
現在、国土交通省では「住宅の省エネ性能の光熱費表示検討委員会」たるものが開催されていて、近い将来、住宅や賃貸住宅に想定される光熱費等を表示する制度が検討されています。こちらは、隊長も住宅関連団体の一員として少し関わっておりますので、後日詳しく現在の状況等をお知らせいたしますが、まずは、光熱費が表示される可能性があるのだと言うことを知っておくと良いでしょう。(光熱費の単価や算定方法、表示方法は検討中)
まずは、新築住宅からが検討されていますが、特に分譲住宅や賃貸住宅等、不動産ポータルサイトで掲載される情報の中に光熱費が表示されるかもしれません。
何が起きるかというと、消費者が売価や賃料だけでなく光熱費やその差などを見比べながら選定できるようになると言うことです。
例えば賃貸住宅であれば、少し、賃料は高いけれどその分光熱費が安くなりそうだから、より「光熱費が下がる賃貸住宅を選択しよう」という流れが起き始めます。
正しく、この見える化により、消費者ニーズもより変化すると思われます。
その上で、特にオーナー様は、収支計画や利回りも大事ではありますが、この様な同行を見つつ、これから先の賃貸住宅とは?を考慮して計画していくことが求められます。
その上で「ロエミ」は手前味噌ですが、国の基準から更にー30%した省エネ住宅となります。この−30%光熱費による恩恵はこの検討会の結果をみて計算、表示していきたいと考えておりますが、常日頃手掛けている、戸建て住宅ですと年間で約6万円程度削減できそうです。(シュミレーション結果や公開データ等)
ですから、賃貸人の方の懐にも大きな影響を与えそうです。
ということで、これから賃貸住宅も高断熱高気密・高度省エネで選ぶ時代になる。と言うことを知っておきましょう。
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