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記事一覧へ災害と税金 その2
さて、雑損控除ですが、概要としては、 「災害又は盗難若しくは横領によって、資産について損害を受けた場合等には、一定の金額の所得控除を受けることができます。これを雑損控除といいます。」 となっています。 対象となるものは、 「棚卸資産若しくは事業用固定資産等又は「生活に通常必要でない資産」のいずれにも該当しない資産であること。」つまり商売にかかわるものや別荘・書画・骨董・貴金属はダメという事です。 損害の原因は次の通り(1) 震災、風水害、冷害、雪害、落雷など自然現象の異変による災害(2) 火災、火薬類の爆発など人為による異常な災害(3) 害虫などの生物による異常な災害(4) 盗難(5) 横領なお、詐欺や恐喝の場合には、雑損控除は受けられません。 災害で家が被害にあった場合、また家だけでなく塀や車などが被害にあった場合も対象です。 次回に続きます。 豊村*当記事の内容についての個別のお問い合わせは、弊社にご登録の方を除き受け付けておりません。最寄りの税務署等にお問い合わせください。
2020.02.07(金)
災害と税金 その1
確定申告の時期になりましたね。近年、日本では災害が多発していると感じませんか?東日本大震災は2011年3月11日でしたから、もう9年。それ以後で上げてみると、2011年長野県北部地震(2011年3月12日)2011年台風12号(2011年9月2~3日)紀伊半島2013年台風26号(2013年10月16日)伊豆大島2014年豪雪2014年広島豪雨(2014年8月20日)2016年熊本地震(2016年4月14日)大分県中部地震(2016年4月16日)2016年台風7号(2016年8月16~17日)北海道2017年九州北部豪雨(2017年7月5~6日)福岡県、大分県2018年大阪府北部地震(2018年6月18日)2018年西日本豪雨(2018年6月28日~7月8日)2018年北海道胆振東部地震(2018年9月6日)2019年九州豪雨(2019年8月27~28日)2019年台風15号(2019年9月9日)千葉県2019年台風19号(2019年10月12日)東日本 主だったものだけでもこんなにありました。 自分でもびっくりしています。さて、災害と確定申告何が関係あるんだ?と思われる方も多いと思います。 例えば、災害にあってけがをしたら、損害保険で保険金や治療費が出たりしますね。火事で被害があれば火災保険、地震だったら地震保険、車での事故なら自動車保険なんかで対応できます。台風や豪雨豪雪も火災保険の特約で対応できることが多いです。 でもこれは確定申告とは関係ありません。 実は、所得税には「雑損控除」というのがありまして、災害の被害にあった場合、税金が安くなる可能性があります。次回から、掘り下げてみます。 豊村*当記事の内容についての個別のお問い合わせは、弊社にご登録の方を除き受け付けておりません。最寄りの税務署等にお問い合わせください。
2020.01.31(金)
2020年税制改正 その5
さて、今年もう既に始まっている、所得税の基礎控除と給与所得控除の変更の続きです。 今年から、基礎控除が、一律38万円から、合計所得金額によって次のように変化します。 個人の合計所得金額控除額2,400万円以下48万円2,400万円超2,450万円以下32万円2,450万円超2,500万円以下16万円2,500万円超0円 前回書いた、扶養になれるパート収入の103万円、基礎控除が48万円になるから113万円になるかと思うと、違います。 同時に、給与所得者控除も変わりまして、最低が65万円から55万円に下がります。 つまり、給与所得控除55万円+基礎控除48万円で、やっぱり103万円という事です。 この給与所得控除は、全体的に引き下げになることになります。 この両方で、ざっくりいうと、給与所得が850万円を超えると増税。それ以下は変化なしということなります。 消費増税もありましたから、850万円以下は減税としてほしかったですね。 豊村
2020.01.24(金)
2020年税制改正 その4
今回は、以前から改正が決まっていて、今年から開始される税制について書きます。 と言っても、以前も書いているのですが、もう一度書きます。 その内容は、所得税の基礎控除と給与所得控除の変更です。 「扶養になるために、パート収入を103万円以下にする」というのを聞いたことがあると思います。 この103万円という根拠は、給与所得控除65万円+基礎控除38万円=103万円から来ています。 所得税というのは、総課税収入から経費と各種控除額を引いて税率をかけて計算します。 給与所得の場合、基本的には引くべき経費といものがありませんから、代わりに給与所得控除(最低65万円)というものを引きます。そして、どんな所得者でも引ける控除額に基礎控除(38万円)があります。 つまり、65万円+38万円=103万円以下であれば、所得税はかからないということになります。 所得税がかからない人は扶養になるという事が、103万円の理由です。長くなるので続きます。 豊村
2020.01.17(金)
2020年税制改正 その3
あけましておめでとうございます。今年も、ゆっくりと、このブログ書いていきたいと思います。 さて、2020年度の税制改正の続きです。 身近なところでの改正では、もう一つ、未婚のひとり親支援があります。 所得税の控除に寡婦(寡夫)控除というものがあります。 配偶者と死別(行方不明を含む)又は離別した場合等一定の要件で受けられる控除です。 今回この要件に、「婚姻したことがない(未婚)のひとり親」が追加されました。ただし事実婚(未入籍)では受けられませんので、注意です。 また、所得制限や控除額についての変更もあります。 身近な税制改正については以上になります。 豊村
2020.01.11(土)
2020年税制改正 その2
さて、2020年度の税制改正ですが、確定拠出型年金についてもう少し続きます。 前回加入期間の延長について書きましたが、その他にも、 ・企業型確定拠出型年金に加入している会社員のiDeCo加入要件の緩和・iDeCoに企業が掛け金を上乗せするiDeCo+の対象企業の拡大 なども合わせて改正されます。 それから、これはまた詳しく書こうと思っている、個人向け投資家向けの優遇税制である「NISA」が、従来年間120万だったのを、投資枠102万+積立枠20万=122万になります。 これはまたじっくり書いていこうと思います。 もうちょっと続きます。 豊村
2019.12.27(金)
2020年税制改正
今回は「老後について考える」をお休みして、2020年度の税制改正についてです。 先ごろ、与党が税制改正大綱を決定しました。今国会で来年予算案が審議されていますが、これが通れば、税制改正も確定することになります。 今回の税制改正で、今まで書いてきた「老後について考える」と直接つながるものがあります。 それは、確定拠出型年金の加入期間上限の延長です。 確定拠出型年金には、企業型と個人型がありますが、その加入期間の上限が、企業型 60歳→70歳個人型 60歳→65歳になります。 「老後について考える」と直接つながる理由は、この個人型確定拠出型年金は、散々書いてきたiDeCoだからです。 私で言えば、加入期間が50歳から60歳までの10年だったのが、65歳までの15年になるという事ですから、単純にうれしく思います。 もう少し税制改正の話は続きます。 豊村
2019.12.20(金)
老後について考える その14
前回の続きで小規模企業共済についてです。 小規模企業共済は、個人事業者や小会社の役員が自分で、掛けるものになります。 イメージとしては自分で積み立てて退職時に返金を受けるものになります。それだと定期積金みたいですが、いくつかメリットがあります。 まずiDeCoと同じように、掛金は所得税の控除に使えますので、毎年の所得税が少なくなります。また、受け取る時は、一時金か分割金となるのですが、これもiDeCoと同じように、一時金の場合は退職所得、分割金の場合は年金所得となりますので、やはり所得税が少なくなります。 ただし、だいたい20年掛けないと、受取金が掛け金を下回ってしまうので注意です。 以上小規模企業共済についてでした。 豊村
2019.12.06(金)
老後について考える その13
「老後について考える」職種限定の貯蓄の最後になります。 それは小規模企業共済です。これはどういうものかというと、個人事業者や小会社の役員のための退職金制度です。 個人事業者には、事業を廃止したからと言って、退職金はありません。また、小会社の役員も退職しても、大企業のような退職金は出ないことが多いです。また、退職共済というものがありますが、これは会社が従業員の退職金の為にかけるもので、役員は加入できません。 次回もう少し詳しく見ます。 豊村
2019.11.29(金)
老後について考える その12
もう一つ自営業の方が入れるものに、国民年金基金というものがあります。 こちらは制度が簡単には説明が難しいので、https://www.npfa.or.jp/こちらを見ていただきたいと思います。 付加年金も国民年金基金も、厚生年金に加入できない人のために、国民年金の上乗せとして支給されるものになります。 国民年金基金は、付加年金のように2年で元が取れるという事にはなりませんので、掛金より多いリターンが約束されてはいませんが、毎月の年金収入は増やせますね。 豊村
2019.11.22(金)